留学コラムライブラリ

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「留学は “英語+もう一つの目的” で強くなる」〜ニュージーランド留学が、総合型選抜受験合格につながるまで〜

立教大学 環境学部(環境学科)に総合型選抜で見事合格を果たしたH君。
幼い頃から自然が好きで、「外来種」というテーマを軸に探究を続けてきました。

ニュージーランド現地校での1年間の留学は、英語力だけでなく、将来の研究テーマと大学受験の戦略を形づくる転機になったと言います。

「留学はゴールではなく、材料だった」というH君に、その言葉の背景にあるストーリーを聞きました。

LAUのオフィスに来てくれて、インタビュー!

もともとあった「ぶれない軸」

H君は子どもの頃から、標本を作り、山に行き、虫を探す・・・そんな少年でした。中学に入る頃には、関心は「外来種」に絞られていきま、自分なりに探求を続けていたそうです。

同じ島国であり、外来種対策が国として高水準で進められている国ニュージーランドで外来種問題について学びたい!という気持ちから、留学先はニュージーランドに決めたと言います。

「語学ももちろん目的でした。でも、それ以上に外来種をどう対策しているのかを知りたかった。」
この時点で、すでに大学受験につながる“軸”はできていました。

思うようにいかなかった前半戦

やる気満々でスタートした実際の留学生活は、順風満帆とは言えませんでした。

立ちはだかったのは、英語の壁。ホームステイ先との相性。そして、思ったように研究的な活動に踏み込めないもどかしさ。

留学生活も残り半年に差し掛かったころ、「気づき」がありました!

現地の学校で見たのは、子どもたちが自然と触れ合いながら学ぶ姿でした。
校内にある屋外教室、鳥の巣箱、ビオトープ。自然を“守るべきもの”として教える教育

そこでH君は考えました。
外来種問題の背景には、「環境教育」があるのではないか。

研究テーマは、外来種から環境教育へと広がっていきました。

H君が通ったダニーデンの現地校の学校内にあるアグリカルチャーを学ぶための一角

残り半年、ラストスパート!そこで起こった変化

ニュージーランドの環境教育に興味を持ったH君は、その教育に触れながら学びを深めつつ、ニュージーランドでの高校生活をもっと楽しもと決めました。

「誘われたら基本やる。ノーと言わない。」

サッカー、フットサル、バレー、バドミントン。宗教イベントへの参加。フォーマルパーティーへの出席。とにかく、誘われたら何でもやってみる!そして異文化の中で挑戦する経験を重ねるうちに、ある変化が起きます。

「海外で挑戦できたなら、日本ならもっとできる。」

帰国後の行動力は、ここから生まれた!と笑顔で教えてくれました。

留学生活の思い出を聞くと・・・
「まさにサバイバル!ニュージーランドでしかできないキャンプは一番の思い出です!」とのこと。
電子機器は一切使えない、大自然の中ですべてが自力のキャンプ生活。大きなリュックを背負って10㎞以上歩く。その日のご飯も自分たちで釣った魚などを調達!
夜は、友だちと火を囲んでのキャンプファイヤー、今でも忘れない楽しい時間だったそうです。

そして、このキャンプもまた、H君のテーマである環境を見つめ直す原点となりました。

留学経験を「形」にする

帰国後、H君は日本の学校内にビオトープを作るプロジェクトを立ち上げます。

最初は一人でスタートしたこのプロジェクト、少しずつ仲間が集まり、10人規模へ拡大。
今は後輩に引き継がれています。

「留学で見た環境教育を、日本で形にしたかった。」
総合型選抜の活動レポートは、このプロジェクトが中心になりました。

もしこれがなかったら、合格は難しかったかもしれないと本人は言います。
総合型選抜においては、留学体験そのものよりも、「帰国後に何をしたか」が評価されたのです。

H君のビオトーププロジェクト

総合型選抜でやったこと

H君が入学を決めた立教大学 環境学部は新設学部、受験の際に求められたのは、活動レポート・志望理由書・面接だったそうです。
H君は、徹底的にリサーチを行いました。

・教授の研究テーマを把握し、論文や著書を読む
・研究会に参加
・外部の教授に志望理由書を見てもらう
・自分の経験を言語化して何度も練習

大切にしたことは「自分の言葉で書くこと」だったと言います。

面接では、
・なぜ環境学部か
・入学後に何をしたいか
・活動レポートの説明
・留学で得たこと
を問われました。

そこで語ったのは、まさにH君が留学生活で得た宗教や文化の違いを超えた学び、「先入観を持たずに他者と関わることの大切さ」でした。

合格につながった「3つの要素

総合型選抜を振り返り、合格へとつながった3つの要素を考えました。

① 軸がぶれていない
外来種 → 環境教育 → 大学での研究テーマ
一本の線でつながっている。

② 留学を“行動”に変えた
ビオトープ立ち上げという実績。

③ 徹底的なリサーチ
大学の研究と自分の経験を接続した。

みえてきたのは、「留学した」だけではない、「留学をどう使ったか」を語り、形にしたことでした。 
実のところ、理系の場合、帰国後の勉強は楽ではなかったと言います。とりわけ科学は基礎が抜けて苦労したと言います。

それでもH君はこう話します。
「留学がマイナスよりも、軸が明確になったプラスの方が大きい。」
留学は遠回りではなく、将来を明確にする時間だったそうです。

後輩へのメッセージ

H君に、これから留学を考える後輩のみんなへのメッセージをもらいました。

「語学だけを目的にしないで、もう一つ自分のテーマを持つこと。そしてそれを留学前に考え言語化しておくこと。最後に大事なのは、帰国後に行動に移すこと。」

「海外でできたなら、日本でならもっとできる。」

「留学は<材料>になる!気づき➡行動➡言語化➡リサーチ➡合格!この流れがあったからこそ総合型で評価された。」

実際に留学を経て大きく成長したH君のこのメッセージ、心に響きます!
留学はゴールではなく、未來へと羽ばたくための材料となりえます。その材料をどう料理するか・・・
それは自分次第!

H君が留学したOtago Boys’ High School、そして学校からオタゴ湾をのぞむ眺め