留学を決める際に、保護者の方から「寮のある学校がいい」という希望をよく聞きます。実は私もそうでした。娘の学校を決めるとき、まず寮がある学校を前提に探しました。寮のある学校は「Boarding School」と呼び、かなり人気ですよね。

さて、では寮がある学校がいいのかどうか、ということですが。

娘を留学させてみて、「そうでもない」という結論にいたりました。やはり、子供によって寮が合う子、ホームステイが合う子がいると思います。

娘は、両方を経験しました。最初ホームステイで半年、次に寮で1年、最後の半年またホームステイに切り替えました。
娘曰はく「ホームステイの方が楽しい!」そうです。

なぜ娘が最終的にホームステイに切り替えて、「ホームステイの方が楽しい」といったのか、詳しいことは省きますが・・・知りたい方はお問合せくださいね。いろいろ寮とホームステイに違いをお話しさせていただきます。

ではここで、寮とホームステイのメリットとデメリットを見ていきたいと思いますが、その前に・・・まず大学や語学学校の寮と、中学・高校生のための寮はそもそもが違うことを理解していただく必要があります。

 大学や語学学校の寮とは違う!

よく寮は留学生のためのもので、現地の人はいないけれども世界各国の友達ができる、というような記載がありますが、これは語学学校や大学の寮のこと。

ニュージーランドの中学・高校で寮がある学校は、現地の人に人気がある学校が多いと思います。

そして寮は、留学生ためにあるわけではなく、ニュージーランドに住む子供たちのためのものです。都市部ではなく、地方で農業や牧場などを営んでいる家もたくさんあります。そのような家の子供たちがたくさん寮にやってきます。子供によりよい教育を与えるために、両親が都市部の人気校の寮に入れるわけです。だから寮はKiwiの子供たちでとてもにぎやかです。Kiwiの子供たちだけで定員に達し、留学生を受け付けることができない・・・なんていう学校もあるぐらいです。

寮の場合

※寮は短期留学や体験留学の学生の受け入れは基本行っていません。長期留学の生徒がメインです。
※学校によっては、Year9以上が入寮可能といった年齢制限を設けている学校もあります。

メリット
① ほぼ学校の敷地内にあるため、通学に時間がかからない。安全。
② 規則がしっかり決まっており、毎日自習時間もあり、学習習慣を含め規則正しい生活を送ることができる
③ 親の立場から、生徒の生活管理が徹底されており、面会者や外出なども学年によって適正に制限されているため、大人の目の行き届かないところで危険な目に合うことはほぼない
④ ニュージーランドの子供たちやほかの国からの留学生とも常に日常を共にするので仲良くなりやすい
⑤ 自立性、協調性が身につく

デメリット
① 2人~3人部屋に入り、自分だけの空間・時間、プライバシーが保ちにくいので、子供によってはストレスを抱える場合もある
② 英語が話せないと仲間に入れず、より孤独を感じる場合も・・やはり多少英語に慣れて会話をできるようになっていないとつらい
③ 生活をするうえで、ルームメイトや寮生同士のトラブルもあり得る
④ 受け入れのための人数がかぎられるため、希望したら誰でもはいれるわけでなく、あきがないこともある
⑤ タームブレイク(学期と学期の間の2週間ほどの休み)と年末の長期休みは寮がしまるので、留学生たちは荷造りをしてその間だけホームステイをする必要がある(Kiwiの子供たちは親元に帰省します)

ホームステイ

※短期留学、長期留学ともにホームステイ受け入れが可能です。

メリット
① 現地の一般家庭の生活文化に触れ、体験することができる
② ホストファミリーと話すことでコミュニケーションの力、英語力もUP
③ 
寮よりも家族としてのきめ細かいサポートがうけられる
④ ほとんどの場合個室が与えられるため、比較的自由でプライバシーを保つことができる
⑤ 寮に比べると外出や人との面会含め自由度が高い

デメリット
① 相性がかならずしもいいとは限らず、その質も一定ではない
② 自宅の部屋を提供するため、ホームステイを受け入れる大きな家を持つファミリーは郊外に住んでいることが多く、学校から遠い場合が多い。つまり、通学にスクールバスや公共バスを使い時間をかけて通学する必要がある
③ 家庭ごとにルールを決めていることもあり、そのルールや習慣に沿って生活することが求められるため、それが守れないとトラブルになる

 

経験上私が思うのは、寮でもホームステイでも、ルールを守って気持ちよく生活することがとても大事です。どちらが合うのか、お子さんの性格を考慮し、ご両親の意向を確認しながら決めていきます。

親はいつでも子供を心配するもの。親の安心という観点から言うと、寮は安心・安全。けれども何事も冒険!たくさん体験したい子にとってはホームステイの自由さは魅力的です。年齢・性格・両親/お子さんのニーズをクリアにしながら、決めるといいでしょう。